2021年06月21日

シリーズ06「ESG投資を身近に考える」 世界の幸福度はESGと関係する② シリーズ06「ESG投資を身近に考える」 世界の幸福度はESGと関係する②

2021年3月19日に「世界幸福度ランキング(2021年版)」が国連より発表された。
毎年のことであるが、上位には北欧地域の国が並ぶ。日本は56位と先進国の中では下位であり、G7では最下位である。
シリーズ第2回では2つのデータを取り上げ、幸福度とESGの関連性を考えたい。

最初に、「フェアトレード認証製品の市場規模」を取り上げる。
フェアトレードとは、「アフリカの子供たちが作ったチョコレート?」で紹介したとおり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」である。
フェアトレードの概念は、児童労働の削減にもつながるといわれている。日本でも少しずつ広がっているものの、その額は各国と比べると大幅に少ないのが現状だ。
人や環境を犠牲にすることのない企業活動は、企業だけでなく、国や社会全体の幸福度向上にもつながるのではないか。

次に、各国の年金の充実度を示す「グローバル年金指数」を見てみよう。これは世界人口の3分の2を網羅する39カ国の年金制度を、十分性、持続性、健全性の3点から評価してスコア化し、比較したものである。日本は39カ国中32位であり、先進国の中でも年金の充実度が低いことがわかる。
年金制度が充実していないことによる将来的な保険料の増加、支給年齢高齢化や増税などに若い世代が失望すれば、優秀な人材は海外に流出してしまうだろう。一方で、老後の心配なく十分な年金がもらえるとなれば、従業員は日本の企業で安心して働くことができるのではないか。
「貯蓄から投資へ」「老後2,000万円問題」という主張もわかるが、年金制度を充実させることは、安定した雇用や従業員の安心だけではなく、企業の長期持続性にとっても非常に重要な問題ではないだろうか。

よりよい労働環境の追求や、年金制度の充実は、人々の幸福度向上につながる。日本においても、このようなESGに関する問題への関心を高めることが必要ではないか。
ESG投資においては、企業におけるこうした取り組みこそが、長期投資の重要な指標のひとつになってきている。

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