2021年02月08日

シリーズ01「ESG投資を身近に考える」 コロナ禍で、なぜ日本の通勤電車は満員なのか? シリーズ01「ESG投資を身近に考える」 コロナ禍で、なぜ日本の通勤電車は満員なのか?

新型コロナウイルスの流行により、昨年4月に緊急事態宣言が発出され、外出自粛とともに在宅勤務・テレワークが推奨された。しかし第2波、第3波と、感染が収束する兆しが見えない中、都心の通勤電車はあまり人が減っていない。むしろ満員の時もあるように思う。

日本企業は、お客さまを大切にすることにおいて世界トップクラスだ。海外のレストランで、日本では考えられないような失礼な接客を受け、「お客さまは神様だ」という精神は日本ならではのものだと体感した人もいるだろう。
コロナ禍においても、お客さまのために何としても店を開ける、移動手段を確保する、コールセンターの対応を続けるなど、お客さまのために出社を続ける人は多いのではないだろうか。

しかし、この日本企業の姿勢は、海外では必ずしも良い評価にはならない。
ESGの「S(社会)」の項目には「従業員の安全性の確保」がある。企業は従業員を守る義務があるのだ。高所作業を行ったり、薬品を扱ったりするなど、危険な業務を行う従業員への十分な配慮と、従業員を感染リスクから守ることは、同じである。
最悪の場合、事故や集団感染により、会社が立ち行かなくなるリスクもあるのだ。

日本企業ではいまだ「従業員は会社の持ち物」「従業員は企業に忠誠を誓う」というような考え方が根強く残る。日本企業の問題点と言われる、長時間労働や有休取得の少なさも類似の考え方だ。

「従業員の安全性の確保」は企業が果たすべき義務であり、この義務を果たしている企業にこそ、今後優秀な人材が集まるのではないか。

日本の通勤電車がなぜ満員なのか?それが正しい姿なのだろうか?
ESG投資では、そのような視点から企業を選別し、投資しているのである。

オリックス銀行株式会社
役員補佐
資産運用営業部 部長
ESG投資アドバイザー

1990年代半ばより15年以上にわたりファンドマネージャーとして年金等の資産を運用。
ESG投資のグローバルリーダーであるオランダの投資顧問会社ロベコのInvestment Officerを経て、2015年より現職。オリックス銀行の投資信託事業にてESG投資に優れたファンドの選別に従事する。

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