コラム
掲載日
2022.5.6

「起業家リッチ」は冒険好き?
「世襲リッチ」と違うお金の使い方とは?

Writer

株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

一口に「リッチ(お金持ち)」といってもさまざまな種類のリッチが存在し、生活スタイルや消費傾向、考え方も千差万別だ。

今回は、コロナ禍の消費をけん引していく層になると期待されている「起業家リッチ」と「世襲リッチ」の消費傾向や価値観の違いを探ってみよう。

リッチにもさまざまな種類がある

社会の多様化や世代交代に伴って、富裕層の属性や価値観も多様化している。

ネオ富裕層として台頭するのは、若くして富を手にした「若年リッチ(20~40代)」だ。若年リッチには「起業家リッチ」「世襲リッチ」「ダブルエンジン(世帯年収2,000万円以上の共働き)」の3種類がいる。

「起業家リッチ」は起業によって自ら富を築いた富裕層で、「セルフメイド」と呼ばれることもある。ジェフ・ベゾス氏やイーロン・マスク氏、ビル・ゲイツ氏など、近年の世界長者番付上位にランクインしているビリオネアは、起業家リッチが圧倒的に多い。

これに対して「世襲リッチ」は、親から資産を受け継いだ「親リッチ」などを指す。

代表的な世襲リッチは、祖父ウージェンヌ・シュエレール氏から世界最大の化粧品メーカーであるロレアルを受け継いだ世界一の女性大富豪(2021年3月5日時点)、フランソワーズ・ベタンコート・マイヤーズ氏だ。

どのような高額消費をしている?

読売広告社が実施した調査を参照し、起業家リッチと世襲リッチの消費傾向の違いを見てみよう。

調査は2021年9月に関東1都3県に住む25~69歳の男女を対象に行われたもので、それぞれの定義は以下の通りだ。

起業家リッチ:10年以内の起業、または5年以内のIPO(新規上場)の経験がある、世帯年収1,000万円または保有金融資産3,000万円以上の富裕層

世襲リッチ:5年以内に親から3,000万円以上を相続、または3年以内に330万円以上の贈与、または1年以内に100万円以上の援助を受けた富裕層

20~40代の起業家リッチと世襲リッチがコロナ禍以降にどのような高額消費をしているのか、以下の表にまとめた。

起業家リッチ 世襲リッチ
金融商品への投資(年間500万円以上) 24.1% 30.1%
自己住居用の住宅(500万円以上) 2.4% 12.0%
自己住居用の住宅(800万円以上) 1.2% 9.6%
セカンドハウス(3,000万円以上) 1.2% 4.8%
美容・健康(30万円以上/回) 16.9% 7.2%
装飾品・宝飾品(50万円以上) 8.4% 7.2%
洋服・着物(30万円以上) 13.3% 7.2%
家具・家電(30万円以上) 20.5% 19.3%
外食(1人3万円以上/回) 18.1% 14.5%
学費以外の子どもの教育費
(年間10万円以上)
2.4% 8.4%
テレワーク環境(10万円以上) 22.9% 14.5%
サブスクリプションサービス
(月額1.5万円以上)
7.2% 3.6%

読売広告社の調査結果をもとに株式会社ZUUが作成

起業家リッチ・世襲リッチともに、最も消費が多いのは「金融商品への投資」だ。

以下のカテゴリーでは価値観や志向の違いが明確に見られる。起業家リッチ層が「テレワーク環境」「美容・健康」「洋服・着物」「サブスクリプションサービス」にお金をかけているのに対し、世襲リッチ層は「住宅」「子どもの教育費」の消費が多い。

その他、「装飾品・宝飾品」「家具・家電」は共に差が1.2%程度と大きな違いは見られなかった。

生活の意識は?

両者の違いは、生活意識にも表れている。

起業家リッチは「多様性」、世襲リッチは「安定」を重視

起業家リッチ層は、モノに対しても人間関係に対しても多様性に富む刺激を求めるが、世襲リッチ層は「定番意識」が高い。

起業家リッチ 世襲リッチ
長く使える定番モノを買いたい 31.3% 47%
他世代や他業種の人と交流することは楽しい 28.9% 11.9%
価値観や社会課題で繋がるコミュニティに参加したい 21% 13.8%
新しい出会いを求めたい 21% 27%
同級生など昔からのコミュニティを大切にしたい 18.3% 34%
常に新しいことに挑戦していたい 27% 24.6%
積極的に世の中や社会に貢献したい 13.4% 23%
環境に配慮した生活を送りたい 16.2% 21%
人生のストーリーは決まっていないが何とかなると思っている 43% 35%
現在の生活に満足している 80.7% 73.4%

世襲リッチも「新しいこと」への関心はあるが、冒険や刺激より「安定」を重視する傾向が強い。一方で起業家リッチは、ビジネスとプライベートの両方で成長の糧となるチャンスを積極的に求めていることが分かる。

現状への満足度は、起業家リッチのほうがやや高い。

収入や資産に関する意識の違いは?

起業家リッチ 世襲リッチ
現在の収入に満足している 67.4% 55.4%
収入や資産を今より増やしたい 41.2% 46%

収入や資産を今よりも増やしたい気持ちは、世襲リッチ層のほうが高い。

その理由は、起業家リッチは収入をコントロールしやすい立場にいるため、世襲リッチよりも現在の収入に満足しやすく、「収入や資産を今より増やしたい」という意識が低いからだろう。

世代ではどう変わる?

世代によっても、それぞれの価値観は異なる。全体的に、富裕層はモノやサービスをシェアするよりも所有することを好む。しかし、若年リッチは、自家用車や美容、住宅に関して過半数が「サブスクでもよい」と答えている。

20~40代 50~60代
シェア派 17% 8%
サブスクの利用度 自家用車 56% 34%
美容 54% 32%
住宅 50% 30%

コロナ禍で富裕層の価値観にも変化が見られる

このように同じ「リッチ」でも、その種類によって価値観や志向は大きく異なる。

現在はコロナ禍によって富裕層の価値観も変化しているといわれており、今後はさらに多様化が進むと考えられる。

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株式会社ZUU

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