コラム

投資信託にはご注意いただきたい事項があります。くわしくは「投資信託の注意事項」をご覧ください。

掲載日
2022.4.16

100万円で資産運用するなら? おすすめの運用方法や制度を紹介

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株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

今、手元に100万円の余裕資金があるとしたら、どのように扱うだろうか。ほしいもの、必要なものの購入資金に充てるという方もいるだろうし、将来のために貯蓄する、という方もいるだろう。一方で資産運用に充てたいという方もいるのではないだろうか。

100万円の資産運用で資産を増やせるのか

確かに貯蓄しておけば、100万円から減ることはない。しかし、金融機関は現在、超低金利状態が続いている。メガバンクの場合、定期預金の金利は年0.002%(2022年4月4日時点)なので、100万円を1年間預けたとしても20円しか利息がつかない。利息には20.315%の税金(復興特別所得税15.315%+地方税5%)が課されるため、実際に増えるのは16円だ。これでは何年貯蓄していても、100万円から大きく増えることはない。真の意味で「将来のために」を考えるのであれば、資産運用を検討するのが望ましい。

「資産運用」と聞くと、富裕層が大金を動かすもの、というイメージを持つ方もいるだろう。確かに株式投資や不動産投資で資産運用をする場合はそれなりの資金が必要になる。一方で、1口100円単位、1,000円単位などの少額で始められる投資商品を購入する方法もあるため、100万円で資産運用することは十分に可能だ。

100万円を短期間で何倍にも増やす“一攫千金”的な資産運用をするのは非常に難しい。方法によっては増やせる可能性もあるが確率は非常に低く、元本割れどころか、100万円がゼロになってしまう可能性もある。逆に、数十年という長期間を見据えてじっくり増やす運用方法を選択すれば、大きく増やすことも可能だ。

100万円で始められるおすすめの資産運用3つ

では実際、100万円の資産で始められる資産運用の方法にはどのようなものがあるのだろうか。まずは3種類の資産運用について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを交えて紹介しよう。

①債券投資

「債券」とは、国や地方自治体、企業などが投資家から資金を調達するために発行する有価証券を指す。国が発行する「国債」、地方自治体が発行する「地方債」、企業が発行する「社債」などがあり、これらを購入する投資方法を債券投資という。投資家は債券を購入することで、発行元に金銭を「貸す」ことになる。個人向け国債は1万円から、個人向け社債は10万円や100万円などの単位で購入できるため、100万円での資産運用も可能だ。

債券には利払い日と償還日が決められている。決められたタイミングで利子を受け取ることができ、償還日が来れば満期となって債券の額面金額が受け取れる。また、満期になる前に債券を売却することも可能だ。

債券投資において主な収益となるのは利子の部分である。また、債券の価格は常に変動しており、購入時よりも価格が上昇したタイミングで売却すれば、売却益を得ることも可能だ。価格が下がったとしても、発行元が債務不履行に陥らない限りは償還日になれば額面金額を受け取ることができる。

ただし、リスクが低い反面、利回りも小さいというデメリットもある。また、元本割れのリスクはゼロではない。発行元が財政難や破綻という状況に陥った場合は利払いや元本償還が行われない可能性もあるため、発行元の信用度を精査してから購入したほうがいい。

②株式投資

上場している企業が発行している「株式」を購入し、株主になることで資産を運用する方法を株式投資という。株式を購入した企業が利益を上げれば、その一部を「配当金」として株主に還元する場合もある。その企業の商品や金券、割引サービスなどを提供する「株主優待制度」を実施している企業もあり、こうした面での利益を得ることもできる。また、株価は常に変動しているため、タイミングを見計らいながら株式を売買することで、売買益を得ることも可能だ。

株式は基本的に1単元(100株)単位で売買されているため、株式投資には本来、高額の資金が必要となる。初心者にはハードルの高い資産運用の方法ではあるが、「ミニ株」や「単元未満株」と呼ばれる、1株から購入できる株式もあり、こちらは銘柄によっては数百円から数千円で購入することができる。そのため、100万円を元手に資産運用をする際にも取り組みやすい方法といえるだろう。

ただし、株価の動きを予測するのは非常に難しく、企業に関する情報収集や市場に関する知識の習得なども必要になる。投資した企業の業績が悪化すれば配当金や株主優待制度がなくなることもあり、倒産した場合は、株式の価値がゼロになってしまう可能性もある。

③投資信託

投資による資産運用の中で、初心者にとって取り組みやすいとされているのが「投資信託」という投資方法だ。

これは、複数の投資家から資金を集め、ファンドマネージャーと呼ばれる資産運用のプロが事前に決められた方針に従って株式や債券などの投資商品に投資し、運用するものである。運用によって利益が出た場合はそれぞれの投資額に応じた分配金が支払われ、タイミングを見計らって売却すれば売却益を得ることもできる。一人ひとりの投資が少額でも可能であり、また運用はプロが行うという点が、投資初心者向けの方法とされる理由だ。

ただし、市場の動向によっては元本割れを起こす可能性があり、購入時手数料や運用会社に支払う信託報酬、売却時に支払う信託財産留保額など、様々な手数料がかかる。利益が出ても、こうした手数料が差し引かれる結果、損失が出てしまう可能性もある。

また、投資信託には5年、10年など運用期間が設定されているものと無期限のものがある。有期限のものは運用期間が終了した日が償還日となり、その日の基準価額に応じて償還金が支払われる。また、有益な運用が難しくなった場合は、償還日を待たずに繰上償還される可能性がある。無期限のものでも途中で運用が打ち切られることがある点には注意しよう。

たとえ償還日が決まっていても、運用期間を延長したほうが投資家の利益が大きくなると運用会社が判断した場合は期間が延長されるケースもあるが、延長されずに償還されるものもある。せっかく大きな利益を生む投資信託を購入していても、運用期間が終了するとその投資信託はなくなり、新たな商品を探さなければならなくなる。長期間の運用を目指すのであれば、期限が延長されるような優良銘柄を選ぶことが求められるため、そのための目利きは必要といえる。個人で行うのが難しい場合は専門家の意見を聞きながら選ぶのがいいだろう。

資産運用で活用できるおすすめの制度2つ

次に、節税をしながら資産運用できる投資制度を2つ紹介しよう。節税によって通常の投資よりも資産が手元に残りやすいため、投資効率が高めやすくなる。

①つみたてNISA

債券投資や株式投資、投資信託で得た収益には、所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%、合計20.315%の税金がかかる。100万円の投資をして10万円の収益が出た場合、10万円×20.315%=2万315円が引かれ、手元に残るのは7万9,685円となる。そう考えると、20.315%というのは非常に大きな割合だ。

この税金が一定の範囲内で非課税となる制度が「NISA(少額投資非課税制度)」である。NISAにはいくつかの種類があり、このうち「つみたてNISA」は、一定の投資信託について年間40万円の投資額を上限とし、投資で得た利益が20年間にわたって非課税になる。なお、年間120万円の投資額が5年間、非課税となる「NISA」もあるが、このNISAとつみたてNISAを同時に利用することはできない。

つみたてNISAは、金融機関で専用口座を開設し、積み立てる金額と購入する投資信託の商品を決めることで始めることができる。そこに決まったタイミングで定額を入金し、運用していく。開設できるのは1人につき1口座のみだ。積み立てる金額は100円や1,000円、1万円など無理のない範囲で決めることができ、上限額は年間40万円から等分して月3万3,333円となる。

少額から始められるため100万円での資産運用に適した制度といえ、運用益が20年間にわたって非課税になるのは大きな利点だ。ただし投資信託であるため元本保証はなく、損失が出た場合に他の投資用口座の利益と相殺する「損益通算」や、損失を後年の利益と相殺する「繰越控除」ができない点には注意が必要だ。

②iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を拠出して運用方法を選び、運用することで、掛金と運用益の総額を60歳以降に年金または一時金として受け取ることのできる私的年金制度である。20歳以上60歳未満の方が加入することができ、掛金は月々5,000円以上、1,000円単位で決めることができる(上限額は自営業者や会社員、専業主婦など立場によって異なる)。また、運用方法としては定期預金、保険商品、投資信託がある。

掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象となるため所得税・住民税の軽減に繋がり、運用益は非課税となる。また、受給する際、年金として受給する場合は「公的年金等控除」、一時金として受給する場合は「退職所得控除」の対象となるなど、税制上のメリットが多くあるといえる。

ただし老後資金を作るための資産運用制度であるため、原則として60歳までは払い戻しができない。また、運用方法の中で定期預金と保険商品は元本が保証されるが、投資信託には元本割れを起こす可能性がある。

100万円で資産運用を始める際の注意点

資産運用をすれば資産を増やせる可能性がある一方で、元本割れを起こすリスクもある。そのリスクによるダメージを最小限にとどめるためにも、いくつかのポイントに留意しなければならない。

余剰資金で始めること

まず大原則として、資産運用は余剰資金(余裕資金)を使って行うのが望ましい。余剰資金とは、貯蓄の総額から「生活防衛費」を差し引いた金額を指す。生活防衛費は何らかの理由で収入がなくなった時に備えるための資金で、生活費の半年から1年分が目安とされる。生活費を切り崩す、あるいは生活防衛費の中から運用資金を捻出するなど日々の生活に影響を及ぼしかねない方法は避けるべきだろう。

事前に知識や情報を蓄積すること

投資信託やつみたてNISAのように運用する際の労力が低い方法もあるが、自分自身で運用方法や金額を決めるからには、どのようなメリット・デメリットがあるのか、自分に見合う運用方法なのか等、ある程度の知識や情報は備えておく必要がある。書籍やウェブサイト等で自学することもできるし、専門家に相談するなどして理解を深めておけば、より見極めがしやすくなるだろう。

まずは少額から始めること

100万円の余剰資産があったとして、最初からその全額を投入するのは避けたほうがいい。慣れないうちは損失も出るだろうし、どのような運用方法が自分に向いているのかを見極める必要もある。損益の振れ幅があっても冷静に対応できるかどうかなど、性格的に資産運用に向いているかを判断する必要もあるだろう。これらを踏まえると、まずは少額から始め、いろいろな方法を経験することで、自分に見合う運用方法を探っていくのが望ましい。

リスクの分散をすること

例えば、100万円すべてを1銘柄の株式に投資した場合を考えてみよう。その株式の発行元の業績が悪化し株価が下落した場合は大きな損失が出てしまい、回復が難しくなる。こうした事態を避けるために、資金を複数の銘柄や方法に分散して運用し、リスクを低減させる努力をしたほうがいい。また、運用期間や運用開始時期に差をつけることでも、1つの運用方法で損失が出た場合に他の方法で回復を図りやすくなるため、リスクの低減につながる。

タイミングを見極めること

市場の影響を受けやすい株式や投資信託で資産運用をする場合は、これから価値が上がるだろうという時期に購入し、明確に利益が得られる時期に売却するなど、タイミングの見極めが大切になる。また、つみたてNISAやiDeCoは、運用可能期間をフル活用したほうが収益の振れ幅が平準化し、収益が出やすくなる。短期間の運用で損失が出た場合も、将来的に回復できると見込まれるのであれば運用を続けるという判断も必要になるだろう。

そもそも100万円を貯めるには

これまでは資産100万円からの運用方法について解説してきたが、そもそも100万円の準備がなければ運用を開始することはできない。では実際、100万円を捻出するにはどのような方法があるのだろうか。

毎月の支出を把握する

毎月の収入は多くの方が把握しているはずだが、支出の総額がどのぐらいの額になるのか、十分に認識していない方もいるだろう。特にキャッシュレス決済や自動引き落としが増えている昨今は、細かくチェックするのが難しくなっている部分もある。家賃や水道光熱費、通信費、保険料などの固定費、食費や娯楽費などの変動費が毎月、どのぐらいかかっているのかを割り出すことが貯蓄への第一歩となる。

固定費を削減する

家計の中で多くの割合を占める固定費を見直すことで、貯蓄に回す資金を捻出することができるだろう。携帯電話やインターネット、電気代についての契約会社やプランの見直しはそれほど手間をかけずにできるし、一人暮らしであれば住み替えによって家賃を抑える方法もある。保険料なども削減しやすい項目といえるだろう。変動費の中にも、外食中心だったものを自炊に変えるなどで費用を削減できる部分はある。そうやって日々の生活に影響が出ない範囲で節約していけば、月々で貯蓄に回す金額を捻出することができるだろう。

貯蓄用の口座を作る

貯蓄する場合は専用の口座を作ることが望ましい。クレジットカードの支払いや自動引き落としなどに紐づけられ、金銭の出入りがある口座ではお金を貯めるのは難しい。入金専用の口座を作り、そこに月々の貯蓄額を確実に入金していく。引き出してしまわないよう、その口座のキャッシュカードは持ち歩かないなどの留意も必要だ。

副業で収入を増やす

最近は副業を許可している企業も増えている。勤め先の規則に接触しない範囲で、そして本業に影響が出ない範囲で副業に従事し、その収入を貯蓄に充てる方法もある。データ入力や翻訳、ウェブ記事の執筆、食事宅配、運転代行など、副業として取り組めるものは様々だ。自分のライフスタイルや能力に合うものを選んで取り組めば、あまり負担をかけずに収入を増やすことができるだろう。ただし、副業での収入が年間20万円を超える場合は確定申告が必要になる。

まとめ

少額からでも始められる個人投資家向けの投資商品の購入や、税制上のメリットがある制度を駆使することで、100万円からでも資産運用を始めることができる。余剰資金が100万円ある場合、その使い道は人それぞれだが、増やすことを目指して運用するという方法も選択肢のひとつに入れたほうがいいだろう。将来の生活を豊かにするためにも、余剰資金を活用し、自分に合う形で資産運用を始めてみてはいかがだろうか。

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