コラム
掲載日
2022.1.22

コロナ禍でも新規上場件数は増加! その理由とは

Writer

株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

「コロナ禍」と聞くと、ほとんどの人が「経済の低迷」を連想するのではないだろうか。しかし、2021年は株式の上場が活発に行われ、リーマンショック前の2006年以来の上場企業数になる見込みだという。なぜ、今このような「ねじれ」が起きているのだろうか?

日本における新規上場企業数の推移

まず、日本における新規上場企業数の推移を紹介する。2008年に起きたリーマンショックの前までさかのぼり、2006年以降の数字を見てみよう。

【日本における新規上場企業数の推移】

新規上場企業数
2006年 188社
2007年 121社
2008年 49社
2009年 19社
2010年 22社
2011年 37社
2012年 48社
2013年 58社
2014年 80社
2015年 98社
2016年 86社
2017年 96社
2018年 98社
2019年 94社
2020年 102社
2021年 137社(見込み)

出典:日本取引所グループ

リーマンショックによって日本における新規上場企業数は一旦大きく減ったが、その後は徐々に回復していることがわかる。2020年には100件を超え、東京証券取引所によれば2021年は137件となる見込みだ。

コロナ禍で経済が混乱する中、なぜこのような状況になっているのだろうか。

マザーズが牽引する新規上場企業数

2021年に関しては、特殊な要因が新規上場企業数を押し上げたといえる。2020年に上場を予定していた企業が上場を延期し、2021年に上場したケースがある。加えて、「東証マザーズ」における2021年の新規上場企業数が「過去最高」となる見通しだ。

2021年の137件(見込み)のうち、94件(見込み)が東証マザーズにおける新規上場企業数だ。

東証マザーズは東京証券取引所が運営する「新興企業向けの株式市場」で、ベンチャー企業やスタートアップが上場する際の受け皿となっている。東証一部や東証二部と異なり、債務超過であっても諸条件をクリアすれば上場が可能だ。

では、東証マザーズにおいて、どのような企業の新規上場が多かったのか見ていこう。

AI関連企業やDX関連企業の新規上場が目立つ

2021年の東証マザーズにおける新規上場で目立った業種は、「人工知能(AI)」や「デジタルトランスフォーメーション(DX)」だ。

先端技術であるAIや日本全体で進むDXは、市場がさらに拡大すると予想されている。将来有望な市場で早期に事業を拡大しようと、今日も多くのベンチャー企業やスタートアップがしのぎを削っている。

その流れでAI関連企業やDX関連企業の新規上場が相次ぎ、東証マザーズでの新規上場企業数が過去最高を更新する見込みとなった。

東証マザーズで新規上場したAI企業やDX企業は?

2021年に東証マザーズで新規上場した企業を紹介しよう。

2021年9月に上場した『レナサイエンス』は、AIを医療に活用しようと取り組んでいる企業だ。同社は上場に際し、「新しい医療を創造したいとの企業理念のもと、社会的にも重要な医療の課題を解決すべく取り組んでまいります」とコメントしている。

DX関連では、2014年設立の『CINC』が10月に東証マザーズに上場している。データマーケティングなどに強みがある企業で、顧客企業のDXを強力に後押ししている。

2022年の新規上場企業数はどうなる?

ここまで、2021年における新規上場の傾向について解説してきた。東証マザーズの上場企業数が多かったことが全体を底上げしたことや、さらなる市場拡大が期待されるAIやDXの関連企業の上場が多かったことがわかった。

2022年においては、コロナの終息で経済が上向くかもポイントだろう。そうすれば、テクノロジー関連以外の業種でも新規上場が増えると考えられるため、2006年を超える水準となる可能性も十分ある。

新規上場した企業や今後新規上場を予定している企業は、日本取引所グループの公式サイトで確認できる。興味がある人は、定期的にチェックするとよいだろう。

Writer

株式会社ZUU

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