コラム

投資信託にはご注意いただきたい事項があります。くわしくは「投資信託の注意事項」をご覧ください。

掲載日
2021.9.18

ワンランク上の投資信託を選ぶための2つの「レシオ」

Writer

株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

投資信託はプロに資産運用を任せられる金融商品だ。投資の知識があまりない人にとっては便利だが、投資信託には様々な商品があり、選ぶときに迷うこともあるだろう。

そんなとき、2つのレシオが役に立つ。「シャープ・レシオ」と「インフォメーション・レシオ」だ。この記事では、2つのレシオについて詳しく解説する。

投資信託を選ぶポイント

投資信託(ファンド)とは、簡単に言えば投資信託運用会社が組成し、証券会社や銀行などの販売会社を通じて販売される金融商品だ。運用会社は投資家から集めたお金を運用し、成果を出すことを目指す。

投資信託には様々な種類がある。それぞれ投資対象や投資方針、手数料、過去の実績(投資パフォーマンス)などが異なり、それらを指標として保有する投資信託を選んでいくのが一般的だ。

特に過去の実績は「1年で10%の値上がり」「2年で30%の値上がり」というように、値動きの絶対値を見てしまいがちだが、「どれだけ低いリスクで高いリターンをあげているか」という視点も重要だ。

そしてそれを測る際には、「シャープ・レシオ」と「インフォメーション・レシオ」という指標が役に立つ。以下で具体的に説明していこう。

シャープ・レシオとは?

まずシャープ・レシオとは、一般社団法人投資信託協会では「1リスク単位に対するリターンを算出し、リスクに対しどれだけのリターンを得たのかを示す、リスク調整後リターンの代表的な指標のこと」と説明している。

この説明ではややわかりにくく感じるかもしれないが、つまり、リターンの中でリスクゼロと仮定した資産(安全資産)を超過した部分(超過リターン)がリスクの何倍かを示した数字ということである。つまり、シャープ・レシオの数値が大きい投資信託は、「小さいリスクで大きいリターンが得られている投資信託」ということになる。

シャープ・レシオの計算式は2種類の表現で表されることが多いが、基本的には同じ意味だ。「投資信託のリターン - リスクがない資産のリターン」を「超過リターン」と表現するケースが(2)の計算式となる。

計算式(1)
シャープ・レシオ =(投資信託のリターン - リスクがない資産のリターン) ÷ 投資信託のリスク
計算式(2)
シャープ・レシオ = 超過リターン ÷ 投資信託のリスク

シャープ・レシオの比較

計算式(2)を使ってシャープ・レシオを実際に比較してみる。投資信託Aの超過リターンが5%でリスクが10%、投資信託Bの超過リターンが15%でリスクが25%の場合、投資信託Aと投資信託Bのシャープ・レシオは以下のように計算される。

投資信託A:5% ÷ 10% = 0.5(←シャープ・レシオ)

投資信託B:15% ÷ 25% = 0.6(←シャープ・レシオ)

投資信託Aのシャープ・レシオは0.5、投資信託Bのシャープ・レシオは0.6と算出された。つまり、小さいリスクで大きいリターンが得られている投資信託は「投資信託B」ということになる。ちなみに一般的には、シャープ・レシオが1を超える投資信託は優秀とされる。

インフォメーション・レシオとは?

シャープ・レシオとともによく使われる指標に「インフォメーション・レシオ」がある。

インフォメーション・レシオとは、主要な指数(ベンチマーク)の動きを上回る投資成果を目指す「アクティブファンド」において算出される指標で、ベンチマークを上回る成績(=超過収益)を、どれだけ効率的に上げられたかを測る指標だ。

インフォメーション・レシオは、ベンチマークを上回った収益率(アクティブリターン)を、アクティブリターンの標準偏差(トラッキングエラー)で割って算出される。計算式に示すと以下のとおりとなる。

インフォメーション・レシオ = アクティブリターン ÷ トラッキングエラー

インフォメーション・レシオの数値が高ければ高いほど、リスクあたりの超過収益が大きいことを指す。

インフォメーション・レシオの比較

例えば、アクティブファンドである投資信託Cと投資信託Dがあるとして、投資信託Cのアクティブリターンが2%でトラッキングエラーが5%、投資信託Dのアクティブリターンが4%でトラッキングエラーが8%だとする。

その場合は、インフォメーション・レシオは以下のように計算され、リスクあたりの超過収益が大きいのは「投資信託D」ということになる。

投資信託C:2% ÷ 5% = 0.4(←インフォメーション・レシオ)

投資信託D:4% ÷ 8% = 0.5(←インフォメーション・レシオ)

なお、一般的にインフォメーション・レシオが0.5を超えると優秀なアクティブファンドとされる。

「高ければすべてよし」ではないことに注意

このように、シャープ・レシオとインフォメーション・レシオはいずれも定量的な指標として投資信託選びの参考にはなる。ただし、いずれも過去の運用成績をもとに算出した指標であり、「高ければすべてよし」というわけではない。

実際に投資信託を選ぶ際には、こうした指標のほか、投資方針や手数料、投資対象の有望性なども考慮して決めるようにしよう。

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株式会社ZUU

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