コラム
掲載日
2021.7.3

貯金の仕方のコツは?
お金を貯めるための9つのポイント

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株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

「貯金しようと試みるも、毎回なかなかうまくいかない……」と悩んでいる人もいるのではないだろうか。しかし、貯金のシンプルな仕組みを理解し、コツをつかめば、誰でも上手に貯金をすることは可能だ。まずは貯金の基本的な知識を押さえておこう。

貯金の平均額 みんなはどれくらい貯めている?

「実際のところ、みんなどれくらい貯金しているのだろうか?」と気になる人も多いだろう。しかし、貯金額は面と向かって聞きづらい話題だ。

そこで、厚生労働省が発表した「2019年 国民生活基礎調査の概況」の「各種世帯の所得等の状況」を確認してみよう。この資料によると、世帯ごとの平均貯蓄額は以下のとおりとなっている。

各種世帯の1世帯当たり平均貯蓄額
全世帯 1077.4万円
高齢者世帯 1213.2万円
高齢者世帯以外の世帯 1017.6万円
児童のいる世帯 723.8万円
母子世帯 389.8万円

また、世帯主の年齢別で見ると以下のとおりとなっている。

世帯主の年齢別にみた1世帯当たり平均貯蓄額
全世帯 1077.4万円
29歳以下 179.8万円
30~39歳 530.0万円
40~49歳 650.9万円
50~59歳 1,075.4万円
60~69歳 1,461.7万円
70歳以上 1,233.5万円

このような調査の場合、一部の富裕層が平均値を引き上げるため、実態に即しているかはかりかねる部分もあるが、一定の参考にはなるだろう。

貯金のシンプルな仕組み

貯金をする上で重要なのが、「貯金のシンプルな仕組み」を理解することだ。貯金額は、以下のシンプルな数式によって表される。

総収入―総支出=貯金

当然のことであるが、総収入から総支出を引いた金額が「家計の純利益=貯金」となる。したがって、貯金をする方法は、本質的には「収入を上げるか」「支出を下げるか」の2通りしかない。このシンプルな仕組みを理解することが、貯金の第一歩だ。

もう少し詳細に見ていこう。多くの人にとって、メインの収入源はお給料(給与所得)だろう。中には副業をしており、勤務先以外からの収入を持っている人もいるかもしれない。株式や不動産で得た運用益が加わる人もいるだろう。これらすべてを合わせて、手元に入ってくるお金が「総収入」だ。

一方、支出には大きく分けて、生活費である「消費支出」、直接税や社会保険料など消費を目的としない出費である「非消費支出」の2つがある。また、総収入から非消費支出を引いた金額を「可処分所得」という。

文字どおり、自分で自由に処分できる所得だ。消費支出を可処分所得の範囲内で収めることが貯金の大原則といえるだろう。まとめると以下のようになる。

総収入―総支出=貯金
消費支出+非消費支出=総支出
総収入―非消費支出=可処分所得
可処分所得―消費支出=貯金

多くの人が「貯金」と聞いて思い浮かべるのは、消費支出の金額を抑えることだろう。もちろん消費支出の金額を抑えることは重要だ。

一方で、効率的な資産形成を行うにあたっては、非消費支出をできる限り抑えること、ようは節税することも重要だが、本稿では収入を上げるか、消費支出を下げるかによる貯金方法を解説していく。

貯金の仕方 お金を貯めるための9つのポイント

では、具体的に貯金の仕方(お金を貯めるコツ)について9つのポイントを挙げて見ていこう。

ポイント1.まずは目標(額)を決める

まずは貯金の目標や目標額を決めることが重要だ。ゴールを明確にすることで、一つひとつの行動に判断軸が備わり、「これは本当に必要なものなのか」と自問するようになったり、様々な誘惑に打ち勝ちやすくなったりする。貯金する目的がパッと思いつかない人は、まずはキリの良い数字を目標額にしても良いだろう。

ポイント2.先取り貯蓄する

貯金をする方法としては「先取り貯蓄」がおすすめだ。先取り貯蓄とは、お給料から一定金額を強制的に別の場所(口座)に移してしまい、残った金額で毎月の生活をすることだ。

例えば、「手取り収入30万円のうち、毎月5万円を貯金する!」と決意した場合、お給料が振り込まれたら、すぐに5万円を別の場所に移してしまい、25万円をあたかも「仮想の1ヶ月分の可処分所得」として生活する。「5万円も一気に減らしたら家計が苦しい……」という人は、まずは月1万円の先取り貯蓄から始めて、段々と先取り貯蓄額を5万円に近づけていけば良いだろう。

貯蓄方法には、お給料から生活費全般を支払った後に残ったお金を貯蓄へ回す「残り金貯蓄」もあるが、相当意思が強くない限り、毎月安定して貯蓄するのは難しいだろう。どうしても手元にお金があると、気持ちが大きくなって予定以上にお金を使ってしまうものだ。

先取り貯蓄する場合は、その移した場所が簡単には使えない(解約できない)場所であるほど、目的以外に使ってしまうリスクが減るため効果的だ。具体的には、給与振り込みとは別の銀行口座、定期預金、財形貯蓄制度(所属企業に制度がある場合)などが挙げられる。

元本割れのリスクはあるが、iDeCoやつみたてNISA、その他の積立投資も有効だ。特にiDeCoの場合は原則として60歳まで資金を引き出すことができないため、目的以外に使ってしまうリスクが極めて低い。

iDeCoは極端すぎるかもしれないが、「使うためにはひと手間、ふた手間かかる」場所に置いておくことが大きな意味を持つ。使ってしまいそうになったときに「そこまでするのは面倒だから、我慢するか」と歯止めがかかりやすい。

ポイント3.家計管理アプリで可視化する

前述のように、消費支出を可処分所得の範囲内で収めることが貯金の大原則だ。しかし、忙しい現代人において、買い物のたびに正確な家計簿をつけることは難しい。そこで活用したいのが家計管理アプリだ。

近年の家計簿アプリは大変優秀で、アプリにもよるが、レシートを撮影するだけで自動的に家計簿をつけてくれるものもある。また、銀行口座やクレジットカードと連携して、自分の家計を一元管理することができるのも大きなメリットだ。

複数の銀行口座を使っていたり、複数のクレジットカードを使っていたりすると、なかなか頭の中だけで状況を把握するのは難しい。しかし、アプリであればいつでも正確に確認することができるだろう。

ポイント4.上手にポイントを貯めていく

クレジットカード、ポイントカード、決済アプリなどのポイント(キャッシュバック含む)は上手に貯めていきたい。還元率が1%を超えるものも多く、ポイントの利便性(使用可能範囲)も高いため、積極的に有効活用していこう。

特に、これまで「支払いは現金主義」だった人は、クレジットカードや決済アプリの支払いに切り替えていきたい。現金で支払ってもポイントは付与されないので、支払金額が同額であれば、ポイントが付与されるクレジットカードや決済アプリの支払いのほうが一般的にはお得だ。

還元率1%もしくは数%がどれほどの威力なのかイメージがつかない人は、メガバンクの普通預金金利を改めて確認すると良いだろう。例えば三菱UFJ銀行の普通預金金利は、執筆時点(2021年5月30日)で0.001%だ。100万円預けていても、1年間で10円しか利子がつかない計算だ。

一方、還元率1%のクレジットカードで100万円分を支払った場合、1万円分のポイントが付与される。もちろん、預金金利と還元率は一概に比較できるものではないが、買い物をするだけで、ほとんどリスクなく1%が還元されることが、いかに有利なレートなのか理解できるはずだ。

したがって、できる限り支出はクレジットカードか決済アプリで支払いたい。家賃など高額な支出もクレジットカードで支払える場合がある。一度、管理会社などに確認してみよう。ただし、クレジットカードはキャッシュアウトのタイミングがずれるため、支出額を把握しづらくなる点には注意が必要だ。

ポイント5.固定費を下げる

前述のように、総支出は消費支出と非消費支出に分けることができる。そして消費支出は、「変動費」と「固定費」に分けることが可能だ。変動費とは、日々の行動や選択によって変動する支出を指す。固定費とは、日々の行動や選択とは関係なく、定期的に発生する定額の支出だ。

家賃、通信費、光熱費、水道代、ガス代、その他サブスクリプションサービス代などが固定費に該当する。固定費を下げると、家計に大きな影響を与える。

固定費には、以下の特徴がある。

  • 一つひとつの項目が高額になりやすい
  • 消費している感覚が相対的に薄くなりやすい
  • 一度見直しをしたら削減効果が持続する

固定費を見直す際は、家計に与えるインパクトの観点から、金額が大きい項目を最初に見直すと良いだろう。一般的に、家計で最も高い固定費は家賃(住居費)だ。家賃が低い部屋に引っ越せば、毎月の収支が大幅に改善する人も多いだろう。

とはいえ、急に住まいを変更するのは難しい。そんなときは、金額が高くなりがちな通信費が狙い目だ。現在はさまざまなプランが打ち出されているため、今よりも通信費が削減できるプランが見つかるかもしれない。

そのほかにも、「契約しているが、あまり使っていないサブスクリプションサービス」がないか確認してみよう。探してみると「毎月の料金が高額でないから、解約手続きが面倒で放っておいた」サービスなど、意外と見つかるものだ。一つひとつの出費は少額かもしれないが、コツコツと積み上げていくことで無視できない金額になるだろう。

ポイント6.人付き合いを見直す

毎月高額な交際費がかかっている人もいるだろう。そんなときは人付き合いを見直すことも一つの手だ。「友情にヒビが入りそう」「誘われたときに行かないと、もう誘ってもらえなくなるかもしれない」と思うかもしれないが、時間とお金が有限である以上、優先順位をつけて対応する必要があるだろう。

「人付き合いは今までどおり行いたい、でも貯金はしたい」という人は、交際費以外の何かしらの支出を見直さない限り、家計は改善しない。そのような人は、人付き合いよりも優先順位が低い支出を見つけて、そちらを削減していこう。

ポイント7.無駄遣いや浪費はしない

当然ながら、無駄使いや浪費が多い人はなかなか貯金をすることができない。「健全な消費」と「浪費」の区別は難しいところだが、当初の目的以外の支出は浪費と言えるだろう。

特に近年は、オンラインストアにおけるレコメンドや、購買行動に沿った広告など、企業側のマーケティング精度が上がっているため、ついつい目的以外の商品も購入しがちだ。貯金をしたい人は、無駄遣いや浪費はしないように心がけよう。

ポイント8.セールなど安いときにまとめ買いをする

無駄遣いや浪費は避けたいものだが、セールなどの安いときはまとめ買いのチャンスだ。特に生活用品などの「確実に将来使うもの」であれば、「まとめ買いしたけど結局あまり使わなかった」とならないため、まとめ買いする対象として適しているだろう。

ポイント9.クルマを保有している人は、手放すことを検討する

交通の便が良い場所に住んでいて、クルマを保有している人は、手放すことを検討しても良いだろう。クルマは購入費自体が高額な上に、ガソリン代、高速道路料金、駐車場代、税金、車検代など何かとランニングコストがかかる。クルマが「金食い虫」と言われる所以だ。

「自分はそこまで高額なクルマに乗っているわけではない」と思う人は、一生でクルマに使う合計金額を想定してみると良いだろう。クルマはマイホームと異なり、5~10年で買い替えていくことが一般的だ。新車購入費が数百万円、年間の維持コストが数十万円、これが向こう20年30年と続いていくと、総額はどれくらいになるのだろうか。

クルマがないと生活できない地域に住んでいる場合は致し方ないが、交通の便が良い場所に住んでいる場合は、クルマを手放すと家計が大きく改善するだろう。実際の使用時間を数えてみると、頻繁に使っているようで、実はレンタカーやカーシェア、タクシーなどで十分対応できる頻度であることもある。

収入を上げて、貯金できる額を増やす手もある

前述のように、貯金のシンプルな仕組みは「総収入―総支出=貯金」だ。したがって、貯金をする方法には「収入を上げて、貯金できる額を増やす」という選択肢もある。収入が多ければ多いほど、理論上は貯金しやすくなるはずだ。

注意点としては、収入にかかる税金である所得税は累進課税である点が挙げられる。つまり、稼げば稼ぐほど非消費支出である所得税の負担が増す。結果として、思ったほどは可処分所得が増えないというわけだ(もちろん、収入が上がる前よりは増える)。

加えて、「収入が上がると、それと同時に消費支出も増えやすい」ということにも注意しよう。収入が上がるとどうしても、家賃が高い部屋に引っ越したり、贅沢品を購入したり、収入に見合った支出をしたくなるものだ。逆に言うと、収入が上がってもそれまでの生活水準を維持できるのであれば、貯金ができる確率は非常に高まるだろう。

収入を上げる方法としては、本業にコミットする、転職する、副業する、不要なものを売却するなどの方法が挙げられる。人によって状況が違うので一概には言えないが、一般的には、まずは本業にコミットするのが良いだろう。

すぐに収入は上がらなくても、より大きな仕事を任されることによって、スキルや経験値が上がったり、結果として転職市場での価値が上がることもある。本業にコミットすることによって自らの市場価値を高めて、良い条件で転職することも十分あり得る。転職先でもコミットしてさらに市場価値を高めて、再び良い条件で転職し……という好循環に入ることもできるだろう。

一方で収入の柱となりそうな副業に出会えた場合は、本業は卒なくこなし、副業に力を注ぐという選択肢もある。近年はフリマアプリの活用やC2C取引が一般的になっているため、一過性な収入ではあるものの、フリマアプリやC2C取引で不要なものを売却することも一つの手だ。

日々の生活の中に上手に組み込んで「習慣化」させる

ここまで、貯金の平均額、貯金のシンプルな仕組み、貯金の仕方(お金を貯めるコツ)などを解説してきた。

貯金をするときに気をつけたいことは、「無理なくできる範囲で長続きさせる」ということだ。極端な支出の切り詰めなどをすると、一時的には貯金ができるかもしれないが、ストレスが貯まって体調を崩したり、仕事のパフォーマンスが低下したりしてしまう可能性もある。

貯金のコツは、日々の生活の中に上手に組み込んで「習慣化」させることだ。特に、無理のない金額の先取り貯蓄は非常に有効だ。先取り貯蓄をしながら、固定費を見直した上で、改善できる支出を見直していこう。

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