コラム
掲載日
2021.06.12

変わる住宅ローン減税!
これから組もうとしている人が注意すべき点

Writer

株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

2021年度の税制改正により「住宅ローン減税制度」も見直され、面積要件や入居期限などが変わった。これから住宅ローンを組もうとしている人にとっては、理解必須の内容だ。

この記事では、改正点を包括的に説明した上で、今後制度を利用する際に特に注意してほしい点を解説する。

2021年度の改正で住宅ローン減税制度も見直し

2021年度の税制改正の内容は、与党である自民党、公明党が2020年12月に取りまとめた「税制改正大綱」の国会審議を経て、2021年3月26日に可決・成立した。

2021年度に見直しの対象となるのは、「セルフメディケーション税制」や「外国人に係る相続税等の納税義務」などのほか、冒頭で触れた「住宅ローン減税制度」だ。では住宅ローン減税制度については、どのような見直しが行われたのだろうか。

そもそも「住宅ローン減税制度」とは?

住宅ローン減税制度の見直し内容を説明する前に、そもそも住宅ローン減税制度とはどのような趣旨の制度なのか、ここで簡単に説明しておく。なお、住宅ローン減税制度は正式名を「住宅借入金等特別控除」と言い、「住宅ローン控除制度」とも呼ばれる。

住宅ローン減税制度は、住宅購入者の住宅ローンの金利負担を軽減するための制度だ。基本的には「毎年末の住宅ローン残高」などの金額の1%が10年間、個人の所得税や住民税から控除される。

ただし、この「10年間」という控除期間は、2019年10月に消費税が10%に増税されたことに伴い、10年から13年に特例的に延長されている。そして、これまでは「13年間控除」を受けるための入居期限は2021年末までとされていた。

住宅ローン減税制度見直しの主なポイントは?

住宅ローン減税制度の概要について理解したところで、2021年度の見直しのポイントについて解説していこう。

入居期限が2021年末から2022年末へと延長

先ほど、13年間控除を受けるためには2021年末までが入居期限とされていることを説明したが、2021年度の税制改正により入居期限が2022年末までに変更となった。

ここで注意してほしい点は、別途設けられている「契約期限」だ。注文住宅の場合は2021年9月末まで、分譲住宅の場合は2021年11月末までに契約を済ませる必要がある。

床面積40~50平方メートルの住宅も対象に

2021年度の税制改正では、面積要件の緩和も大きなポイントだ。

従来、住宅ローン減税制度の対象となるのは、床面積50平方メートル以上の住宅だった。しかし2021年度の税制改正で、床面積40~50平方メートルの住宅も対象に含まれることになった。つまり、都市部の単身世帯向けの1LDKマンションなども含まれやすくなったのだ。

しかし、床面積40~50平方メートルの住宅の場合、住宅ローン減税を受けるための要件はこれまでより厳しめだ。床面積50平方メートル以上の住宅では「所得3,000万円以下」が要件だったが、床面積40~50平方メートルの住宅の場合は「所得1,000万円以下」となる。

また、床面積50平方メートル以上の住宅では、一定の要件を満たせば中古住宅の購入に伴う住宅ローンも減税の対象となったが、床面積40~50平方メートルの住宅の場合は原則として新築に限定される。

2022年度には控除額の見直しも行われる予定

なお、2021年度の税制改正では盛りこまれなかったが、現在1%とされている所得税からの控除額を、与党は2022年度には見直す方針だという。

その理由は、現在の日本は低金利時代であるため、住宅ローンの借入金利が1%を下回ることもあり、結果として控除額が利息額を上回ってしまうことがあり得るからだ。

こうした状況が起きることをどのように防ぐかは、今後議論が重ねられていくだろう。一案としては、控除対象とするのはあくまで利息分のみとする仕組みを適用することなどが検討されているようだ。

これから住宅ローンを組む人が注意すべき点は?

これから住宅ローンを組み、住宅ローン減税制度を活用しようと考えている人が注意すべき点としては、「住宅の契約期限」と「対象となるかどうか」が主に挙げられる。

前述のとおり、2021年度の税制改正では入居期限が2022年度末まで延長されたが、契約期限はもっと早い段階で迎えることになる。注文住宅の場合は「2021年9月末まで」、分譲住宅の場合は「2021年11月末まで」だ。

また、床面積40~50平方メートルの住宅も住宅ローン減税制度の対象となったが、原則としてその住宅が「新築」であり、かつ本人が「所得1,000万円以下」でなくてはならないことを忘れないようにしたい。

契約期限や入居期限を越えないよう注意

2021年度の税制改正が国会で成立したが、見直しの内容を知らないまま、住宅ローン減税の恩恵を受けられなくなる人が出てくることも予想される。この記事で紹介したことをしっかりと理解し、「気づいたら契約期限や入居期限を越えてしまっていた」といったことがないよう、住宅の購入を考えている方は早めに動くようにしたい。

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株式会社ZUU

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