コラム
掲載日
2021.04.11

共働き世帯の落とし穴「貯蓄が全然貯まらない!」理由

Writer

株式会社ZUU

(画像=beeboys/stock.adobe.com)

共働き世帯が年々増加しているが、世帯収入が増えているのにも関わらず、貯蓄が増えていかないことに悩んでいる夫婦も少なくない。こうした問題の根っこにあるのが「家計管理」のまずさだ。共働き世帯が陥りやすい家計管理の落とし穴について解説する。

共働きは増加傾向

内閣府の男女共同参画局が発表している「男女共同参画白書」によれば、共働き世帯の数はデータがある1980年以降年々増加している。1997年に「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」(いわゆる「片働き世帯」)の数を上回った後も、その傾向は続いている。

実際、2018年時点における「共働き世帯」は1,219万世帯に上っているのに対し、「男性雇用者と無業の妻から成る世帯」は606万世帯にまで減少した。なぜここまで共働き世帯が増えたのだろうか。

その理由はいくつかある。女性の大学進学率の向上や女性が働きやすい環境が整いつつあること、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」といった考え方が変化しつつあることなどが挙げられる。そうした中で、特に大きな理由といえそうなのが、日本経済の停滞による平均年収の落ち込みだ。

国税庁が発表している「民間給与実態統計調査」によれば、1998年の平均給与は464万8,000円だったという。バブル崩壊後、経済低迷の影響もあり平均給与はこの年をピークに減少に転じた。実際、2012年には400万円台ギリギリの408万円までダウンした。2019年は436万4,000円まで盛り返したものの、まだまだ以前の水準には戻っていない。

こうした中、妻も働くことで世帯収入の減少を補おうとするケースが増え、共働きの世帯が増加しているというわけだ。

共働きなのに貯蓄ができない理由

共働きだと以前よりも世帯収入が増えるケースが多々ある。それにもかかわらず、お金がなかなか貯まらないと悩んでいる夫婦も少なくない。なぜだろうか。その理由は、「家計管理」のまずさにある。

ここからは、実際の事例とそれぞれのケースにおける解決策を考えていこう。

お財布が別々なので家計管理が難しい

共働き世帯では、あらかじめ家計における出費項目をどちらが負担するか決めているケースも多い。家賃やインターネット通信費などの固定費は夫が負担、食費や雑費などは妻が負担するといった具合だ。

こうしたスタイルだと、「ある問題」が起きやすい。夫と妻それぞれのお財布事情をお互いが把握できず、その結果、どれだけ夫婦の合計で貯蓄ができているのかが分からない状況に陥ってしまうのだ。

出費項目の負担について、あらかじめ決めておくのは決して悪いことではない。しかし、このような問題を起こさないためには、お互いのお財布事情を定期的に共有することが望ましい。その上で、夫と妻の毎月の貯蓄額目標を決めておくのが賢明だ。

生活費のための共通口座だけでは不十分

共働き世帯の中には夫婦で共通口座を作り、毎月一定額をそれぞれが出し合って、生活費は全てその共通口座から支払っているケースも多く見られる。ただこの方式でも、先ほどと同じような問題に直面する。

共通口座の残高などは夫婦で共有できるが、夫と妻、それぞれの口座残高などがブラックボックス化され、共通口座に入れるお金以外が全てお小遣いとして使われてしまっているケースも出てくる。これでは計画的に世帯貯蓄を貯めることはできないだろう。

お互いの口座残高を共有するのが嫌であれば、生活費のための共通口座に加えて、貯蓄のための共通口座も作っておくのが解決策の1つとなる。収入の一定割合を毎月その共通口座に入れていくというルールを作れば、世帯貯蓄の形成にしっかりとつながっていくだろう。

「今」を重視して夫婦ともに節約ができていない

家計管理からは少し話が逸れるが、当然、節約が苦手な夫婦も貯蓄ができない傾向にある。今の生活の充実度を高めようとすると、おのずとお金が多くかかってしまう。こうした夫婦に欠けているのが、「老後の生活資金の形成」という視点だ。

「人生100年時代」ともいわれる現代、今を生きる人の老後期間は現在の高齢者よりも長くなっていくことが想定される。つまり老後の生活資金がより多く必要になってくるのだ。そのため、貯蓄をしておかないと老後の生活に窮する可能性が高くなる。

夫婦がお互いに節約できていない場合、老後の生活資金がいくら必要かを一度シミュレーションしてみるといいだろう。そこから逆算すれば、毎月・毎年いくら貯金する必要があるかが明快になる。

夫婦で早めに話し合い、貯蓄計画を実行に移していこう

2019年には「老後資金2,000万円問題」が波紋を広げ、老後の生活資金を公的年金に頼る危うさが露呈した。平均寿命が長くなることは喜ばしいことだが、それだけ現役時代にお金を貯めておく必要性が増している。

共働き世帯の場合、夫と妻でしっかり話し合いの場を持ち、お互いが合意した上で貯蓄の計画を実行に移していくことが重要だ。年齢を重ねるにつれ、元気に働ける期間はどんどん減っていく。そのためできるだけ早く、家計管理の見直しをしていきたいところだ。

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