- 掲載日
- 2020.12.14
オリックス銀行が
「家族信託サポートサービス」を始めた理由
Writer
オリックス銀行 家族信託サポートデスク
コンサルタント 赤塚 豊
当社は、1993 年に山一信託銀行株式会社として設立されました。1998 年にオリックスグループ入りしてオリックス信託銀行株式会社に、そして、2011 年に現社名に商号変更して現在に至ります。設立以来、店舗を持たない銀行として、通販やインターネット取引専用預金などを中心に業務を展開しています。
25 周年を迎えた 2018 年に、初のコミュニティスペース「ORIX BANK GINZA PLAZA」をオープンし、お客さまと直接お会いして相続関連のコンサルティング業務も行えるようになりました。それを機に、信託銀行として高齢化社会の要請に応え、お客さまの想いをかたちにするお手伝いをしたいと考え、「家族信託サポートサービス」を始めました。

「オリックス銀行家族信託サポートサービス」について
本サービスは、名称に「家族信託」とはあるものの「家族信託」ありきではなく、お客さまとそのご家族の財産管理、資産承継のご相談に応えることを主な目的としています。
具体的には、相続、資産承継に関する一般的な助言と、お客さまのニーズに沿った財産管理や資産承継計画の提案を行います。銀行法やその他の法令により当社が営むことができない業務は、お客さまの要望に応じて、司法書士や税理士など専門家を紹介します。
一般的な「信託」と「家族信託」の違い
「信託」というと、信託銀行の「遺言証書作成+遺言証書保管+遺言執行」を扱う「遺言信託」や、投資商品としての「投資信託」を思い浮かべる方も多いかもしれません。でも、「家族信託」の「信託」はまったく違います!
そもそも「信託」とは何でしょう?
「信託」とはその字面のとおり、
「信頼できる人に自分の財産を託すこと」です。
もう少し詳しく説明すると、
ある人「委託者」が、
信頼できる人「受託者」に自分の財産を渡し、
利益を供与したい第三者「受益者」のために「ある目的」に沿って
その財産を「管理」してもらうことです。

家族信託は信託銀行や信託会社が受託者になるのではなく、一般の人々が受託者となって「財産管理および資産承継」を行う一つの手法として利用できる仕組みです。
法律上は「民事信託」ですが、「信じて託す」相手として、最もふさわしいのは自分の家族・親族である場合が多いので、一般的に「家族信託」と呼ばれています。
今後「家族信託」は、前回のコラムでお話しした「超高齢社会」に対応する仕組みとしての普及が大いに期待されています。
遺言や成年後見制度を補完する機能を果たす仕組みとしても、とても有効な制度といえます。

Writer
オリックス銀行 家族信託サポートデスク
コンサルタント 赤塚 豊
オリックス銀行入社後、不動産管理信託、遺言代用信託、合同運用指定金銭信託などを担当。全国の信託契約代理店向けに相続商品に関する講師を務め、個人のお客さま向けにも相続セミナーを開催。相続コンサルタントとして、多くのお客さまからの相続に関する相談に応じて、アドバイスや家族信託の組成の提案を行っています。
【相続コンサルタントとしての信条】
お客さまに「誠心誠意」「信頼される」を基本精神に、過去の経験や知見をもとに最適な提案を心掛けています。
【保有資格】
家族信託専門士、家族信託コーディネーター、相続アドバイザー、1級建築士、1級施工管理技士、宅地建物取引士(合格者)、ファイナンシャルプランナー(AFP)他
【趣味】
日本全国各地の神社・仏閣巡り
コラムの中でいろいろなエピソードを紹介したいと思っています。
コラムの注意事項
本ページの内容については、掲載当時のものであり、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。