コラム
掲載日
2020.11.27

超高齢社会における家族信託の活用

Writer

オリックス銀行 家族信託サポートデスク

コンサルタント 赤塚 豊

高齢化の状況

日本における2017年の平均寿命は、女性91.35歳、男性84.95歳、高齢化率は27.7%、高齢者数は3,515万人です。(内閣府平成30年版高齢社会白書)

「高齢者」とは65歳以上の人を指し、社会の高齢化の度合いは、低い順に「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」と定義されています。それぞれの日本における到達年を見てみましょう。

出典=内閣府平成30年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/zenbun/30pdf_index.html)

「高齢化社会」:人口に占める高齢者の割合が7%を超えている状態。1970年に到達。

「高齢社会」:人口に占める高齢者の割合が14%を超えている状態。1994年に到達。

「超高齢社会」:人口に占める高齢者の割合が21%を超えている状態。2007年に到達。

なぜ今、家族信託が注目を集めるのか

今まさに、日本は「超高齢社会」の真っただ中にいます。財産管理や資産承継の手段として家族信託が注目を集めるのは当然の状況といえます。

あまり話題になりませんが、この状況は日本だけではありません。下のグラフのように、欧米や他の先進国でも日本同様に高齢化が進んでいます。

出典=内閣府平成30年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/zenbun/30pdf_index.html)

高齢化で心配なのは、認知症や大病、事故を原因とした判断能力の低下により、財産管理能力を失うことです。

現状の日本では、もし何も準備しないままで財産管理能力を失った場合、法定後見制度により、裁判所選任の法定後見人が裁判所管理のもとに財産を管理することになります。

出典=内閣府平成28年版高齢社会白書(https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html)

法定後見制度については、各種報道などでもさまざまな問題点を指摘されています。日本においては、財産管理に関する硬直的な運用が、法定後見制度の利用が進まない原因のひとつとされています。実際に当社セミナーに参加された後見業務を担っている方も、その現実について指摘していました。

このことは「信託先進国」といわれる欧米各国でも同様です。

家族信託なら、自ら選んだ信頼できる受託者に財産管理を引き継ぐことが可能になります。

後見制度のように裁判所に監視されず、自由で柔軟な財産管理ができ、さらに遺言代用機能を合わせ持つ「家族信託」が望ましい制度と注目されているようです。

次回のコラムでは、オリックス銀行が「家族信託サポートサービス」を始めた理由、家族信託の基本について掲載する予定です。

赤塚 豊

Writer

オリックス銀行 家族信託サポートデスク

コンサルタント 赤塚 豊

オリックス銀行入社後、不動産管理信託、遺言代用信託、合同運用指定金銭信託などを担当。全国の信託契約代理店向けに相続商品に関する講師を務め、個人のお客さま向けにも相続セミナーを開催。相続コンサルタントとして、多くのお客さまからの相続に関する相談に応じて、アドバイスや家族信託の組成の提案を行っています。

【相続コンサルタントとしての信条】

お客さまに「誠心誠意」「信頼される」を基本精神に、過去の経験や知見をもとに最適な提案を心掛けています。

【保有資格】

家族信託専門士、家族信託コーディネーター、相続アドバイザー、1級建築士、1級施工管理技士、宅地建物取引士(合格者)、ファイナンシャルプランナー(AFP)他

【趣味】

日本全国各地の神社・仏閣巡り

コラムの中でいろいろなエピソードを紹介したいと思っています。

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コラムの注意事項

本ページの内容については、掲載当時のものであり、将来の相場等や市場環境等、制度の改正等を保証する情報ではありません。

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