コラム
掲載日
2020.11.27

コロナ時代のライフプランと不動産投資術
~「FPの私ならここを見る」プロが語る不動産投資の秘訣とは?~

Writer

株式会社 THE FP コンサルティング 代表取締役 峰尾 茂克 氏

人生100年時代。本格的な資産運用が求められる時代へ

男性の平均寿命は81.41歳、女性は87.45歳。90歳まで生存する割合は、男性27.2%、女性51.1%(厚生労働省:令和元年簡易生命表)です。

私たちにとっては、人生100年時代を見据えた本格的な資産形成が必要な時代が到来したといえるでしょう。人生において、1/3超が老後の期間ということになりますので、どのように資産を形成し、老後を迎えるかは、関心事の一つといえます。ところで皆さまは、資産形成についてどのようにお考えでしょうか?

もし皆さまが100万円を大手メガバンクの普通預金に預けた場合、一般的には1年間で10円の利息(税引き前)。定期預金でも20円(税引き前)の利息になります。これでは、「お金」をいくら増やそうと思っても増やすことはできません。

では、どのように資産形成すればよいのでしょうか?選択肢としては、株式・債券・投資信託といった金融資産の運用で資産を形成する方法もありますが、今日は「不動産投資」について紹介したいと思います。

リスクを抑えてリターンを狙う

まず申し上げたいのは、不動産投資は、長く安定した収益を期待できる手法の一つであるということです。人生100年時代に有効な資産形成の手法の一つともいえます。不動産投資の秘訣はさまざまありますが、重要なのは、『リスクを抑えてリターンを狙う』ことです。ただこれは口でいうほど、簡単ではありません。もし、誰もがこのコツをマスターしていれば、誰もが大金持ちです。

では不動産投資で成功している方々はどのような視点で不動産投資を行っているのでしょうか?

不動産投資で成功している方も実践している、不動産投資で成功する三つの秘訣を紹介します。

① 不動産投資額に対するリターンを手取り額ベースで把握する。

② 入り口(購入時の価格)と出口(売却時の価格予想)を把握する。

③ (老朽化している物件に関しては、特に)リスクの洗い出しを行う。

① 不動産投資額に対するリターンを手取り額ベースで把握する。

不動産投資で失敗する典型例は、収入部分だけを考えて不動産投資を行うことです。特に老朽化した物件は注意が必要です。

例えば、築35年の投資用中古マンションが1,200万円(購入時諸経費考慮済み)で販売されており、月額家賃65,000円で賃貸中だったとします。表面的には、年間家賃収入78万円。単純利回り(グロス利回り・表面利回りともいう)は年6.5%と魅力的です。しかしながら、不動産投資のプロは、表面利回りだけでは判断しません。

なぜなら、不動産経営には経費がかかるからです。例えば、管理費・修繕積立金、固定資産税、火災保険料、不動産会社へ依頼した時の管理委託手数料等年間経費合計が28万円だとすると、実質利回り(NOI利回り)は、約4.17%になります。つまり、経費を考慮に入れると、実質利回り(NOI利回り)は、表面利回りに比べ低下することを理解することが必要というわけです。

年間収入:65,000円×12カ月=78万円

年間経費:28万円

年間手取り額:50万円

② 入り口(購入時の価格)と出口(売却時の価格予想)を把握する。

では、次に一例として、年間平均50万円の手取り額で10年間賃貸し、10年後に売却した場合を考えましょう。築35年の物件を購入すると、10年後の売却時には築45年になります。築45年の物件が仮に700万円(手取り額)で売却できたとしましょう。

すると、以下の計算式が成り立ちます。このように売却時の築年数や値下がりリスクを考えると、メリットのある不動産投資といえるかは疑問が残るため、しっかりとした出口戦略を考える必要もあります。

① 購入時:1200万円(諸経費考慮済み)

② 10年後売却時:700万円(手取り額)

③ 10年間の手取り家賃収入:500万円

①-②+③=ゼロ

(※不動産投資による節税効果等は考慮外とする)

③ (老朽化している物件に関しては、特に)リスクの洗い出しを行う。

不動産投資のプロは、不動産投資を行う際にリスクの洗い出しを行います。

実際、不動産投資を行う際には、賃借人退去時に伴うリフォーム費用、室内の設備修理等に要する費用などが発生します。

また、場合によっては、老朽化に伴う大規模修繕がらみの修繕積立金の積み増しによるコスト増や、専有部分の給排水管の老朽化に伴うトラブル等が発生する可能性もあります。専有部分の給排水管の老朽化による損傷に伴う水漏れなどが発生し、階下に損害を生じさせた場合などは、所有者が費用負担することが考えられますので注意が必要です。

不動産投資の成功者は、上記①~③を考慮に入れながら、物件を選定し、リスクを抑えながら、リターンを追求し、不動産投資で成功しているのです。

不動産投資は、人生100年時代に長く安定した収益を期待できる手法の一つです。専門家によく相談しながら、ぜひ検討してみてください。

株式会社 THE FP コンサルティング 代表取締役 峰尾 茂克 氏

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株式会社 THE FP コンサルティング 代表取締役 峰尾 茂克 氏

ファイナンシャルプランナー(CFP®)・宅地建物取引士

独立系FPとして多方面で活躍。テレビ・ラジオ出演の他、新聞・雑誌の取材協力、不動産関連の書籍を出版。住まいと暮らしおよび不動産投資に関する講演や相談を全国各地で多数行う。

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