コラム
掲載日
2020.08.25

世界で貯蓄率が増加傾向…
貯蓄先を選ぶ際のポイントは?

Writer

株式会社ZUU

(画像=PIXTA)

新型コロナウイルスが世界経済に暗い影を落としている。そんな中、先進国において貯蓄率が高まっており、日本でも20年ぶりの高水準となる見通しだ。ただ、貯蓄するのであればしっかりと「金利」に注目したい。日本は低金利と言われているが、それでも銀行間で100倍以上の違いが出るケースもある。

コロナ禍が世界経済に大きなダメージ

新型コロナウイルスが世界経済に大きなダメージを与えている。国際通貨基金(IMF)によれば、世界経済における損失額は今後2年間で12兆5,000億ドル(約1,300兆円)に上ると言われている。

またIMFは、2020年における世界経済の成長率がマイナス4.9%になるという見通しを7月に発表している。4月の発表よりもマイナス幅が1.9%増えており、IMFは1930年代の大恐慌以来の最悪の状況であると強調している。

日本においても状況は深刻だ。政府は7月下旬、2020年の実質GDP(国内総生産)成長率がマイナス4%台半ばになるとの見込みをまとめている 。2008年のリーマンショック時のマイナス3.4%を上回る景気後退となる見通しだ。

国内における新型コロナウイルス関連の企業倒産も止まらない。民間調査会社の東京商工リサーチによれば、負債1,000万円以上のコロナ関連の経営破綻件数はすでに403件に上っている 。上場企業や有名企業の倒産も目立ち、日本を第2波が襲う中、状況はさらに悪化することも考えられる。

雇用不安の高まり、そして貯蓄率の上昇へ

新型コロナウイルスが経済に大きなダメージを与える中、人々の雇用にも影響が出ている。総務省が7月下旬に公表した2020年6月の労働力調査によると、企業のリストラによる失業者数は41万人に上っている。前年同月と比べると約19万人多い数字だ。

雇用への不安が高まると、一般的には市民生活では将来不安から節約志向が強くなり、貯蓄に回すお金が増える傾向にある。資産運用における投資リスクも抱えにくくなる。元金割れのリスクを回避するため、保有している金融商品を売却して貯蓄に回す人も少なくない。

こうした傾向はすでに数字として表れている。アメリカの商務省の発表によれば、アメリカにおける2020年5月の貯蓄率は23.2%となっており、貯蓄率の集計を開始した1959年以来で過去2番目に高い数字となっている。

新型コロナウイルスの感染拡大が起きる前の2020年2月は、アメリカにおける貯蓄率は8%ほどだった。つまり、わずか3カ月で貯蓄率は3倍近くになったわけだ。

日本においては2019年10〜12月期の貯蓄率は6.6%で、その後の数字はまだ公表されていないが、2020年4〜6月期は20年ぶりの高水準となる見通しとなっている。その見通しの根拠の1つとなっているのが、公益社団法人「日本経済研究センター」の試算だ。

報道によると、日本経済研究センターは4〜6月期の貯蓄率は8.9%ほどになると推測している。

低金利時代でも、銀行によって金利差は100倍以上にもなる

新型コロナウイルスが経済に打撃を与え、市民生活の不安の高まりとともに貯蓄率が高まっていることに触れた。ただ、どうせ貯蓄をするのであればなるべく金利が高い銀行にお金を預けたいところだ。

日本は低金利時代が続いており、「どこに預けても変わらないのでは」と考えている人もいるかもしれないが、銀行によっては金利に100倍以上の差が出てくるケースもあり、貯蓄に注目が集まっている今だからこそ、預け先を再考する良いタイミングだと言える。

7月におけるメガバンクの普通預金の金利は0.001%ほど、定期預金の金利は0.002%ほどだが、市中銀行やネット銀行によっては普通預金金利が0.1〜0.2%ほどのケースもある。メガバンクとの金利差は実に100〜200倍にもなり、預け先で金利が大きく違うことを如実に物語っている。

金利が高くなる条件として、証券口座と連動させることや給与の振込先として指定することなどが挙げられることもあるが、預金をするにしても無理のない範囲内で自分に合った金融機関を選ぶことで、随分と金利には差がついてくるわけだ。

金利差だけではなく、ATMなどにおける預金の引き出し手数料や振込手数料などにも注目したい。銀行によっては、提携ATMなどでの手数料が一定回数無料になるなどのメリットを打ち出しているケースもある。

各銀行の金利を比較し、より賢い選択を

コロナ禍はまだしばらく続くとみられている。日本では第2波が起き、将来不安もますます高まっていくことが考えられる。そんな中、貯蓄率は一層高まっていく可能性がある。

ただ前述の通り、貯蓄をするにしても銀行間での金利差は思いのほか大きいことを改めて認識しておきたい。貯蓄期間が長ければ長いほど金利差は大きく響いてくる。各銀行の金利を比較しながら、より賢い選択をしたいところだ。

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株式会社ZUU

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