コラム

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掲載日
2020.07.03

日本人はお金に弱い?
世界との「金融リテラシー」の差はどこにあるのか?

Writer

株式会社ZUU

日本人の金融リテラシーは先進国の中でも低い――。日銀が事務局の「金融広報中央委員会」の調査で、このような指摘がされている。

特に弱いのは「インフレ」「複利」「分散投資」の分野だという。どれも投資を行ううえでは重要なキーワードで、しっかりとした理解が求められる。

金融リテラシーの重要度は高まりつつある

(画像=PIXTA)

金融リテラシーの重要度は日本においても年々高まっている。

「人生100年時代」と金融

日本を含め「人生100年時代」が到来すると言われている中、日本では2019年に「年金2000万円問題」(老後資金2000万円問題)が波紋を広げた。金融庁が、年金だけでは老後の生活資金が不足するという報告書をまとめたことが端緒だ。

老後の生活資金を確保するためには、長期投資による資産形成などが求められる。政府も「貯蓄から投資へ」をスローガンに掲げた経済政策を実施しており、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの投資優遇税制に取り組んできた。

ただこうした制度を活用するためには、一定程度の金融リテラシーが必要だ。特に投資信託や分散投資などに関する知識は必須で、何も知らないままでは自分が許容できるリスクの幅についても考えが及びにくい。

高齢になってからの資金管理についても、ある程度の知識が求められる。判断能力が低下したあと、自分の資産をどのように管理していけばよいのかなど、対応策についても知っておく必要がある。

「成人年齢の引き下げ」と金融

日本では2022年4月に成人年齢が「20歳」から「18歳」に引き下げられる。成人年齢の引き下げによって、18歳から自らの判断のみで私法上の契約を結べるようになる。

そのため、18歳でお金に関する契約をすることになるケースも当然出てくることが予想され、今より若いうちから金融に関する知識が求められるようになるだろう。

日本人が弱い金融リテラシーの分野は?

このように、日本においても金融リテラシーの重要度は高まっているが、金融広報中央委員会が2019年に実施した「金融リテラシー調査」の結果をOECD(経済協力開発機構)諸国と比較すると、その結果は芳しくないものとなっている。

共通する11問の正答率を比較すると、日本は30ヵ国中22位だ。首位のフィンランドをはじめとした上位国の正答率は70%以上なのに比べ、日本は60%に達していない。

特に日本は「インフレ」「複利」「分散投資」に関する金融リテラシーが低いことが判明している。

62%しか正解できない「インフレ」

「インフレ」についての設問は「正」か「誤」かを選ぶ形で出題された。設問は「高インフレのときには、生活に使うものやサービスの値段全般が急速に上昇する」で、正解は「正」。香港の正答率は97%、カナダは92%だったが、日本の正答率は62%と極端に低くなっている。

60歳以上の世代は石油ショックによる高インフレを過去に経験していることもあり、正答率は高い傾向にあった。一方で、日本の若い世代の正答率は特に低かった。

「複利」の正答率は半分以下

「複利」に関する設問は「100万円を年率2%の利子がつく預金口座に預け入れ、税金を考慮せず、入出金がなかった場合、5年後の残高はいくらになっているでしょうか」で、5つの選択肢の中から「110万円よりは多い」という正解を選べるかが問われた。

その結果、日本の正答率は44%で、正しく選ぶことができた人は半分以下に留まった。一方、アメリカの正答率は75%、ノルウェーの正答率は65%となっており、複利に関する金融リテラシーも日本人は低いことが明らかになった。

複利効果は、投資で得た収益を再投資することで収益をより高めていくというものだ。投資する期間が長期になればなるほど効果は高まるとされ、老後の資産形成のために投資を始めるのであれば、必ず知っておきたい知識であると言える。

分散投資の理解も半分以下

「分散投資」に関する設問は「1社の株を買うことは、通常、株式投資信託を買うよりも安全な投資である」の正誤を問うもので、正解は「誤」だが、日本の正解率は半分にも満たない47%だった。韓国の84%、ヨルダンの80%と比べると日本は極端に低いことが分かる。

投資銘柄を絞ってしまうと「ハイリスク・ハイリターン」の投資になりがちだ。一方で投資信託はさまざまな銘柄に投資するため、リスクが比較的抑えられる。NISAやiDeCoでも投資する金融商品として投資信託を選べるので、こうした分散投資の知識はしっかりと持っておきたい。

金融リテラシーをしっかりつけ、投資に臨もう

インフレ、複利、分散投資。どれも投資を行ううえで重要なカギを握る知識だ。

もちろん、すでにしっかりとした知識を持っている人もいるだろう。しかし、「あまり自信がない」という人は、今一度こうした金融リテラシーについて勉強したうえで、投資に取り組んでみてはいかがだろうか。

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株式会社ZUU

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